虫歯治療について
一般歯科では、虫歯の治療を行い、それに伴って発生した欠損部を詰め物や被せ物で補綴することを主として行っています。
虫歯菌は歯に付いた糖分を餌として酸性の物質を生成し、歯を溶かしていきます。初期のエナメル質表面のダメージなら、適切なブラッシングとフッ素を塗布することで再石灰化を促し、回復することが可能ですが、浸食が歯髄にまで至るともはや自然治癒はできません。こうなる前にできる限り早く歯科医院にお越しください。
治療としてはダメージを受けた部分を削り、被せ物や詰め物などで補修することになります。私たちは削る量をできるだけ少なくして、可能な限り歯を抜かずに残すことを心がけていいます。
虫歯の進行
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①歯に付いた糖分を餌として虫歯菌が繁殖すると、まず歯の外側のエナメル質を溶かし始めます。これがわずかな段階であれば適切なブラッシングと歯の再石灰化で回復可能です。
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② エナメル質より先に進行しても初期の状態では自覚症状が無く、虫歯と気づきにくい状態です。
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③ エナメル質を侵食して象牙質にダメージを与え始めると、飲食の際に痛みを覚えるようになります。この時点ならまだ軽い治療で済みますのでできるだけ早く歯科医院に行きましょう。
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④ 象牙質を抜けて歯髄にまでダメージが到達すると危険な状態になってきます。ここまでくると「根管治療」によって神経の除去をしなければならない場合もあります。
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⑤さらに進行すると歯ぐきから上の部分は無くなってしまい、歯髄の根元に膿がたまったりします。ここまでくると抜歯をせざるをえません。
歯周病治療について
歯周病とは、日本人の成人の8割がかかっていると言われる病気です。多くの場合は歯の表面についてしまった歯垢の中に繁殖した細菌が引き起こす炎症性の疾患です。
歯周病菌は毒素を含む有害な物質を出し続けることで、歯ぐきの炎症を広げていきます。進行していくにつれて出血が起こり、歯がぐらぐらし始め、さらに進むと歯が抜け落ちてしまうことさえあります。
そのため毎日のブラッシングで歯垢をできるだけ取り除くこと、定期的に歯科医院にご来院いただいて歯石を取り除くことが重要です。
歯周病の進行
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① 健康な状態であれば、歯と歯茎(歯肉)の間にすき間は存在しません。
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② 歯と歯茎の間にプラーク(歯垢)がたまったまま放置していると、歯肉に炎症が発生し歯と歯茎の間隔が少しずつ広がっていきます。
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③ 炎症が進むと歯周病菌が繁殖していきます。歯ぐきからの出血も起こりますが、痛みはないので放置してしまいがちです。そのうちに歯根膜が破壊され、歯肉の内側にある歯槽骨が溶け始めます。
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④ 炎症が広がり歯槽骨も半分程度溶けると、歯を支えることがむずかしくなり、ぐらぐらしてきます。
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⑤ 最終的には歯を抜かざるを得なくなります。